システム開発の概要


 マイクロプロセッサの開発に限らず,一般にディジタルシステム集積回路を 開発する手順は以下の<図:設計工程>に示す手順を踏みます.システムの基 本設計や詳細設計の過程を経て,集積回路化する部分の論理設計を行います. 従来は論理設計を行い,その論理回路図を回路図エディタによって入力し,ゲー トレベルのシミュレーションによって動作検証を行うのが普通でした.ハード ウェア記述言語を用いた開発では高度な記述性およびシミュレータを利用して, ゲートレベルだけでなく,機能レベル(レジスタ・トランスファ・レベルに相 当)や,さらにソフトウェアイメージに近いような動作レベルでの設計動作検証 が可能となります.

 ハードウェア記述言語を用いた場合,高度なレベルで記述された回路は論理 合成を行うことでゲートレベルにまで展開されます.この際に実装デバイスの 内部構成を意識した論理回路化を行う必要があります.そのためライブラリが 重要な鍵となります.論理回路は最終的にネットリストと呼ぶゲートの接続情 報を示すファイルとして表現されます.そして,動作速度,回路規模や発注個 数に応じて,以後スタンダード・セル,フルカスタム,ゲートアレイ,FPGA (利用者側で内部構成を書き込み可能なゲートアレイ)等への実装工程に流れて 行きます.


図:設計工程

次へ進む ( 演習教材 − KITE-1 マイクロプロセッサ − )



ホーム もどる 辞書

This is my e-mail address:
arch_www < www@cs.kumamoto-u.ac.jp >
Copyright (C) KITE Microprocessor Project, 1996